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第19話 風邪ひかないでね

Author: 花柳響
last update publish date: 2026-09-02 06:00:07

 自宅に戻り、七海に乾いた服を着せ、温かい麦茶を飲ませた。

 真帆はキッチンのカウンターに寄りかかり、濡れた傘を玄関のたたきに立てかけたまま、じっと動けずにいた。

 手元のスマートフォンが静かに振動した。

 画面を見ると、悠人からのLINEだった。

『雨すごいね。七海の迎え、大丈夫だった? 今日は少し早く帰れそうだから、夕飯何か買っていこうか?』

 相変わらずの、気遣いに満ちた文章。

 真帆は画面を見つめたまま、返信を入力しようとして指を止めた。

「校門の前に、水城沙耶がいたよ」

 そう打ち込んで、消した。

 悠人に言えば、またきっと「僕が呼んだわけじゃない」「彼女も近くを通っただけじゃないか」と、筋の通った言葉で処理されてしまう。そして真帆は「また過剰反応している」と位置づけられるだけだ。

 あの女が自発的にここへ来ているのか。それとも、悠人が来させているのか。

 真帆の頭の中で、二人の姿が重なっては離れていった。

 真帆は息を深く吐き出し、スマートフ
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